2012年8月27日月曜日

131. Transition(相の移り変わり目)

「百聞は一見にしかず。」
これには続きがあるらしい。

「百見は一行にしかず。」
百回見ることは、1回の行動に及ばないということだ。

そして、これにはさらに続きがある。

「百行は一考にしかず。」
考えなしの行動を100回するよりも、1回の深い考えの方が重要だ、ということらしい。

これは、西表島のガイドさんから教わったこと。
このガイドさんからは、

・鳥を食べる蜘蛛の話(3重の蜘蛛の巣が張られており、一個目は目の粗い弱そうな作りで、残りの二つが目の細かい巣になっている。残りの二つは近接しておかれており、鳥が羽ばたくと両方にかかる仕掛けになっている)

・獰猛な蜘蛛の蜘蛛の巣に、ちゃっかり居座っている別の種の蜘蛛がいること(その姿は同種の雄の姿にそっくりであり、仲間だと思われて攻撃されない)

・マングローブの木というものは存在しない(マングローブは総称であり、実際は、メヒルギやオヒルギといった名前が正確)

・マングローブだけを移植しても、環境は改善しない。(沖縄の那覇の河原にマングローブを植林したが、マングローブの土に住むシャコや蟹、ヤドカリ、その他の生物が一緒でないと落葉したマングローブの葉や周辺に滞留する生物の循環がうまくいかない。川のゴミなども引っかかってしまい、異臭を放つことに。)

・イヌビワなど、名称にイヌがつく植物の実は食べられるが、おいしくはない。(だからイヌが食べるビワということでイヌビワとなっている)

・西表島は、400万年前に中国大陸の長江の土砂が集積してできた。(中国大陸が現在よりも張り出していた)

などと色々教わった。
フィールドでの学習というのは、身体作用を伴っており、実に面白い。

さて、こんなことを書いているのは、これから忙しくなるからだ。
仕事では、止まっていたプロジェクトが動きだし、再び忙殺の日々を送ることになるだろう。
写真では、グループ展に出展することになり、10月までの1ヶ月間(の土日)は準備に追われることになる。
家庭では、11月に出産を控えており、その前にやるべき準備がある。

こんなかんじで、これから急激に忙しくなってくるので、西表島で得た知識を忘れないうちにメモしておきたかった。

さて、作品製作に取りかかろう。