2011年1月3日月曜日

066. 旅行記(手抜き宣言)

「要約力をつける」というのが今年のテーマとしてみたが、
具体的には本体サイトでの旅行記が今年最初の「要約力」の実践になりそうである。

というのも、ここ1年半程、長い休みは全て海外に出ていて、旅行記が異常に溜まってしまったのだ。
何度もここに書いていることだが、韓国、インドネシア、タイ、ギリシャ、エジプトと5カ国分溜まってしまった。
これらについて全て、詳細に渡って旅行記を書くことは(可能は可能だが)時間的に厳しい。
なので、基本方針を変更して以下のように手抜きさせてもらう。

1)旅行記の本文は省略。
2)扉ページは作成。
3)メインコンテンツは、「写真」のみ。説明書きはなし。
4)写真は、MobileMe(Appleのクラウドサービス)を利用してアップする。

MobileMeを使用する理由は、写真の見せ方を自動で設定してくれることと、本体サイトのdomainファイルを軽量化するためだ。(どうにもiWebは安定してくれず、あまり重くしすぎるとdomainファイルが壊れてしまう。)

上記を各国分で実施した上で、時間的な余裕があれば、日程や所感などを別個にアップしようかと思う。

さて、はじめよう。

Listening to Pink/M!ssundaztood

065. 2011年(何をどうするか?)

さて、2011年も無事明けた。
この一年、どのように過ごそうか?
何を重視し、何にどれだけの時間をかけて、一年後にどのような状態になっていたいか?
正月休みは、そういうことを考えるいい機会だと思う。

今、差し当たって思っているのは以下のようなことだ。

・要約力をつける。
110%の時間や労力を使っても、終わらない目標。それは恐らく目標が高すぎる。求める品質が高すぎる。多角的に目標を立てて(今年は8項目)いる以上、ひとつひとつにかけられる時間は限られている。そのため、6割の力で達成できる小さな目標に小分けして、かつ、「要約」をして、短い時間で複数のことをできるようになろう。
例えば、このエッセイもそうだ。
063.のように、自分の考えを全て文章に投射してしまうと、その労力はとてつもないものになってしまう。また、本体サイトの旅行記もそうだ。
2年前の韓国から、インドネシア、タイ、ギリシャ、エジプトと未だに終わっていないわけだが、例えば、簡単なサマリーと写真のみのアップであれば、今日にもできるはず。
それで、いいのではないだろうか?
後々、読み返す場合も、要約してくれていた方が助かる。(長過ぎる文章は誰も読まない)


Listening to nothing

064.2010年(漢字一字)

※このエントリーは2010年12月25日時点のものです。サイト本体のiWebファイルが壊れたので、こちらに移植しました。


この1年を漢字一字で表すなら、
「新」
だと思う。
2010年は多くの「新しいこと」があり、その変化を吸収して、僕の生活は大分変わったと思う。
9月23日。
3年半住んだ目黒から、埼玉県浦和市に引っ越した。
通勤時間は長くなったし、終電も早くなってしまったけれど、ここでの生活は快適で満足している。長くなった通勤時間は読書の時間(と居眠りの時間)として活用している。
目黒では33平米のマンションだったが、浦和では少し安い家賃で倍以上の76平米の広さを確保できる。広いことはいいことだ。部屋の改造も楽しい。
ちょうどエジプトから戻ってきた8月中旬から部屋探しを開始し、ほぼ1週間で即決。9月には荷造りを、9月23日に引っ越し、10月、11月と新居の改造に勤しんでようやく落ち着いたのが11月半ば頃だったと思う。(ということで、このサイトも8月末以降の更新がすっかり滞ってしまった、と言い訳しておこう。)
10月1日
人事異動で新しいグループへ。
これまで2年半担当していた疾患領域からちょうど180度反対の領域に配属され、日々、是勉強の毎日である。異動する前は、どうにも大変そうで大丈夫かな?と不安になったものだが、やはり「新しいこと」というのは、同時に刺激的でもあり、自分にとっては挑戦しがいのある新分野であることに最近気付きつつある。
難しければ難しい程、燃える性質らしい(恐らく精神的にM)。
また、英語を使う機会が飛躍的に増えたこともうれしい。ようやく自分にも国際化の波が来た!というかんじで、これまでひたすら自主トレばかりで飽き飽きしていたのだが、ようやくバッターボックスに立たせてもらえるようだ。
1月にはサンフランシスコに出張することも決定したし、これからの「実戦」に備えてよりレベルをアップさせていきたい。自分に足りない部分も薄らと見えてきたし。
12月24日
さて、「ご報告」である。
このたび、管理人カジは結婚いたしました^^
いやぁよかったよかった♪
ということで、これから始まる新生活を夫婦揃って楽しんでいきたいと思う。
生活だけでなく、旅や企画もこれまで以上にやっていきたい。
1人ではできないことも2人でならできることもある。
今、脳内ではでいろいろと企画が立ち上がり中である。
2011年は「新」から「進」へ。
密度の高い一年にしていきたい。
さて、その前に。
現在、これまでに溜まりに溜まった旅行記を編集中である。
韓国、インドネシア、タイ、ギリシア、エジプト。
はぁ〜。五カ国か。
自分の旅行記なのだから、いくらでも手を抜けるわけだが、ある一定以上の手抜きをしてしまうと、ものすごくそっけない存在、ぞんざいな存在になってしまう。その一方で、練りに練り上げたところで、旅行記というのは時速60分で古びていくものであり、情報のフレッシュさ、正確さは時とともに劣化していく運命にある。したがって、頑張って様々な旅行情報を載せたところで、やがて陳腐化してしまう「品質」であり、そのような品質は過剰な品質「オーバークオリティー」というものだろう。
そのため、旅行記では、本質的な「個人の体験、感覚」といった「クオリアの跡」を中心に簡潔にエッセンスのみまとめることとしたい。
また、時間が許す限りは、日本語と英語の二カ国語でまとめていきたい。
しかし、・・・
ギリシアのメテオラ編だけで丸一日か。
時間かかるなぁ〜
listening to ハイロウズ/Happy Go Lucky

063.煩悶(ブルーハーツのように)

※このエントリーは、2010年11月30日のものです。サイト本体のiWebファイルが壊れてしまったため、こちらに移植しました。

そう、1年半くらい前は気をつけていたんだ。
「【写真】好きにはなったとしても、【カメラ】好きにはならないようにしよう」
って。
なぜなら、自分に「その気」があるから。
きっと、はまってしまったら、深い深い海の底まで入っていってしまうだろうから。
そんな予感が、無意識的な自制につながっていたんだと思う。
使うカメラは一台!
大事なのは、カメラではなくて、撮る「写真」そのもの。
カメラはあくまで「道具」であって、「手段」であって、「目的」ではない。
そんな風に割り切っていた。
それはそれは、純粋で、シンプルで、美しい考え方だったなと思う。
今から考えると、それはまるで遠き日の花火のようだ。(遠い目)
どこでどう間違えたのか判然としないのだが、今言えることは、「もう変わってしまった。」である。
「そんなことを思っていた時期もあったなぁ〜」
と思いながら、ここ3週間はカメラに関する文庫を読みあさっている。
「魅惑のコンタックスTシリーズ」
「往年のペンタックスカメラ図鑑」
「絶対ニコン主義!」
「往年のキヤノンカメラ図鑑」
と読み進めてきて、
これから「往年のオリンパスカメラ図鑑」へと取りかかろうというところである。
だんだんと、日本のカメラメーカーのここ80年間くらいの歩みを理解できてきた。
1930年代〜1950年代までの「ライカ模倣時代」
(レンジファインダー花盛り。戦争も終わって光学兵器会社がカメラメーカーに転身(ニコン)。なぜかこの頃のカメラのデザインは秀逸で、ほれぼれしてしまう。でも、未だに高いんだよなぁー。ニコンのSPなんて普通にライカのM3と張る値段がついているし。だったら、本家ライカを選んでしまうだろうなぁ。)
1950年代後半〜1970年代までの「機械式一眼レフ時代」
(古き良き時代。この後の時代に出てくる「電子制御」によるカメラは基盤や露出計が壊れたら一貫の終わりだが、「機械式」の場合、物理的にイカれない限り壊れないし、壊れても直しやすいということでこの頃のカメラは古い割に中古価格がアゲアゲである。とはいえ、いわゆるカメラ然りとしたスクエアなフォルムの「金属製ボディー」を楽しめるという良さもある。僕は一眼レフならこの時代のデザインが一番好きだ。ファインダーもMFを前提としているため、安いものでもピントの山が分かりやすい。あえて難点を申し上げると、自動露出(AE)がないことか。僕は所詮AE世代の人間で、いちいちシャッタースピードを動かして適正露出に合わせるのが面倒に感じてしまうのだ。。もちろん、露出計無しのクラシックカメラなどはかなり厳しい。一時期、ローライ35Sとハッセルブラッド503CWを露出計なしで使っていたが、どうにも「光りを読む」のが下手糞で。ローライ35Sに至ってはピントまで目測なので、「神のみぞ知る」成功率であった(ただし、ローライ35SのCarl Zeiss Sonnar 38mmはピントと露出さえ来れば、かなりいい仕事をしてくれることを添えておく。またハッセルにはPlanar F2.8の100mmがついているが、こちらも当然かなりの仕事人である。使いこなせない僕が悪いのだ)。こんなことを言ってると、「カメラ好きが聞いてあきれる」と言われてしまいそうだが、まぁ、実際その程度ってわけだ。感度分の16って難しいなぁ。)
1970年代中頃〜1990年代までの「自動露出、オートフォーカス一眼レフ時代」
(この頃から、カメラを電子的に制御しようという流れが一気に進む。この前の時代の機械式で露出計もついていないようなカメラだと、1)光りを読んで(感度分の16!または感度10倍分のF5.6!を基準に)、2)絞りを決めて、3)シャッタースピードを設定し、4)構図を決めて、5)ピントを手動で合わせて、6)シャッターを押す、という5ステップを全て人間が行う必要があるが、絞り優先自動露出(AE)でかつオートフォーカス(AF)が利く機種になると、絞り(背景のぼかしっぷり)と構図さえ決まればあとはシャッターを切るだけで良い。頭を使わずほぼ適正露出の写真(つまり白とびしておらず、黒潰れしていない普通の写真)が得られてしまう。こんなお手軽機能がついてきたのがこの時代。その上,経済成長期、バブル期という時代背景からか(?)デザインがどんどん曲線多用の醜いものに変わっていく(※個人的感覚です)。その上、この時代は工業プラスティックの成形技術が上がってきて、カメラにも多用され出す。しかし、このプラボディーというのは、まず高級感に欠ける上に、耐久性も低く、その上、材質によっては経年劣化による加水分解でベトベトしてきてしまうものもある。Leica Miniluxなどその残念な典型例だ。せっかくボディーはチタン製にしたのに、ファインダー周りの黒いプラスティックが加水分解でベトベトしてくるのだ。高級機として販売されたはずなのに、なんたる体たらくか。それから、この時代のカメラは当然、電子制御なので基盤が壊れたらオシマイであり、その基盤の寿命というのがぼちぼち来ている節がある(現在2010年なので、1980年のカメラでももう30年選手だ)。実際、中古店で商品を見せてもらうと、露出計が弱っていたり、何故かミラーアップが解除できなかったり、LED表示が薄かったりと、なんだか頼りない品質のカメラが散見されるのだ。その上、店員曰く「故障したら・・・どうするんすかねぇ!?(苦笑)」・・・というわけで、この時代の中古カメラは「看取る」覚悟で手を出さねばならない。)
2000年代以降の「デジタル化時代」
この頃には、各社が「フィルムカメラ撤退」を順次発表していき、残ったのは「フィルムカメラのフラッグシップ機(キヤノンであればEOS-1Vで、ニコンであればF6)」とわずかな「高級コンパクトフィルムカメラ(Contax1 T3など。とはいえ、T3も2005年には終了。現存しているのはメジャーどころだと、富士フィルムのクラッセSとW)」と、例外的な一部フィルム一眼レフ(ニコンFM10など)、それから懐古主義のレンジファインダー機(コシナのBESSAシリーズ、Carl ZeissのZeiss Ikonシリーズなど。あとLeicaって銀塩撤退って報道されていたけど、まだきちんとオーダーを受け付けているみたいだ。誤報だったのか。)や中判カメラ(富士フィルムのGF670など)のみである。フィルム自体の数も減ってきており、銀塩カメラの世界はもはや酔狂な趣味人のための世界になってしまった。そういえば最近、KODAKのPORTRA 400NCと400VCが廃止となってしまった。なんだか段々と寂しい雰囲気になっている。
ざっくりとした印象としてはこんな感じだが、もし時間があったら、「カメラの歴史」的なまとめをしてみたいなぁと考えたりしている。(今年の年末は旅行に(敢えて)行かないので、ちょっと冬休みの宿題的にやってみようかな?)
さて、そんなわけで本題に戻すと、この一年で、急激にカメラおたく化が進行中なわけである。
(すっかり前置きが長くなってしまった。)
カメラ選びは楽しい。
特に、適度に手持ちのお金があって(例えば7万くらい)、時間がそこそこあるときは、一番楽しい。
というのも、カメラ本体とレンズとの組み合わせをあれこれと考えられるからである。
手持ちのカメラとの組み合わせを考えるのも、楽しい。
カメラという魅惑的な装置は、あらゆる可能性の扉を提示するわけである。
また、現在ではインターネットのおかげで、様々な趣味人の試行錯誤を簡単に垣間みることができるし、Flickrを覗けばそのレンズやそのカメラの作例はうなるほど出てくる。
へぇ〜こんな組み合わせで、こんな写真が撮れるのか。
と、毎回勉強になるわけだ。
そのうち、
このカメラとこのレンズを組み合わせると、35mm換算だと42mmになって・・・最高なんじゃないか?(これは、例えばSONYのNEX-5にColor Skopar 28mmをマウントアダプターを介して組み合わせた場合の妄想)
のように、突然フラッシュバックするかのように「カメラとレンズの最適解」を無意識的にシミュレートしてしまう症状に陥る。
「Nikon F2 Photomicと Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 T*の組み合わせは最高なんじゃないか!?あの無骨なデザインとZeissの精巧な作り、そしてヘリコイドグリースのぬめっとした感触に、キレのいいファインダー!(ぞくぞく)」
「いやしかし。F2はかっこいいが、いかんせんでかい。むしろ、軽快なスナッパーを目指すなら、フルメカニカル最小のPentax MXにパンケーキレンズを合わせて斜めがけしたら・・・(ぞくぞく)」
「いやいや、それだけ明るいレンズなら1/4000秒が切れる安価なMZ-3なんじゃないか?」
「でも、あの曲線のボディーがなぁ。。プラボディーの安っぽいかんじも所有欲を殺ぐよなぁ。そうすると、1/2000秒で妥協するとして、MXと同じボディーデザインのME superなんかどうだろう?」
「しかし、快晴の日を前提とするなら、ISO100にしたとしても、F1.4だと適正露出は1/16000秒のシャッタースピードが要求されるわけで。1/2000秒じゃ全く開放できないじゃん。」
「いやいやいや。待てよ。NDフィルターという手があるじゃないか!4段落ちすれば、1/1000秒に抑えられるし。大体、F1.4なんて静物以外ありえないんだから、スナップだとMFの限界から考えてせいぜいF2.8だろ(実際は安全を見て、F5.6まで絞ってしまうだろうが)。そうなると、4段落ちのNDフィルターで余裕で対応可能。これか!」
「うーん。ただ、携帯性を無視して、純粋に費用対効果を狙うなら、かなり安くなっている中判の645MF一眼レフが狙い目なんじゃなかろうか?初代Pentax 645なら、フジヤカメラで並品で12800円だ。レンズも多少程度が悪いものでも我慢するのなら、B品で8400円。合計しても21200円で、中判。しかもこれ、結構ピント合わせやすいファインダーだし。その上、マウントアダプターをかませれば、ハッセルのレンズもついちゃうんだぜ。これこそ最高なんじゃないか!?(ぞくぞく)」
と思いついた瞬間に、
はっ!
と気付くと朝だったりするわけである。
(つまり、今のやりとり全部夢の中(笑)文字通り、妄想である。ちょっと自分でも危ないんじゃないかと思う。)
というわけで、夢の中でもレンズとボディーの組み合わせを考えてしまうくらい、 煩悶と恍惚を繰り返しながら、ずぶずぶとカメラの沼にハマり始めている。
いかんいかん。
そういえば、とある友人が言っていた。
「そんなに金かけて・・・本当にうまい人は弘法筆を選ばずで、カメラによらずいい写真撮るんじゃない?」
この友人は直感的にそう言っているのだろうけど、(カメヲタ直前の)僕からすると、根本的な間違いを犯していると言わざるを得ない。
まず、そもそも僕は「弘法」(真言宗の始祖にして、書道の達人。筆を選ばずともうまい字をかける人)にはなりえない。
そんなに写真はうまくないし、
そもそも弘法になろうとすらしていない。
さらに、この人は大いなる勘違いをしている。
「筆を選ぶ」こと。
オタクにとっては、それ自体が楽しいのだ。
と開き直ってみる。
さて、そんな風に急激にカメヲタ化が進んできた僕は、差し当たって、今、3つのラインで筆選びを考えている。
(ああ、ようやく本題。。)
1)出張時にも持っていける「コンパクトなカメラ」
2)既に所有しているペンタックスKマウントのレンズ「Carl Zeiss Planar 1.4/50 T*」を、35mmフルサイズで使用できるカメラ
3)撮ってる!感がある中判カメラ
この3つの欲求が、もうちょっとでも気を離すとムクムクと浮かんできて、あれこれとボディとレンズの組み合わせを僕の大脳辺縁系に考えさせてしまう。そんなわけで、ここでは、その煩悶の要約を記しておきたいと思う。
※もうお気づきだと思うが、今回のエッセイは完全にカメラ好き限定の内容である。興味がない人には全くもって無駄な情報なのであしからず。
お題1)出張時にも持っていける「コンパクトなカメラ」
【条件】
 ・僕は40mm〜50mmの画角が好きだ。
 ・コンデジの小さな撮像素子は嫌だ。背景ボケないし。
 ・あくまで出張時に持っていけるサイズであること。鞄はパンパンだ。
 ・フィルムかデジタルかはこの際問わない。
 ・メイン機種EOS 5D MkIIとうまく共存できること。(フィルムが有利か)
 ・小さいとは言え、いい絵を吐き出してほしい。
 ・かっこよくありたい。
(最近、この辺りの欲が出てきた。うわぁ、そのうち「Leicaおやじ」になっちゃうのかなぁ。・・・まぁ、それも悪くないけど)
【候補】
コンパクトで画質も追究する、となると一般的には以下のような機種が挙げられるだろう。
高級コンパクトフィルムカメラ
・Contax T2
・Contax T3
・Contax TVSシリーズ
・MINOLTA TC-1
・RICOH GRシリーズ
・Nikon 28Ti
・Nikon 35Ti
・Leica Minilux
・Leica CM
・Konica HEXAR
・Fuji KLASSE S
・Fuji KLASSE W
コンパクトデジカメ(撮像素子APS-C以上)
・SIGMA DP1X
・SIGMA DP2S
・Leica X1
ミラーレスデジタル一眼レフ
・SONY NEX-5
・SONY NEX-3
・OLYMPUS PENシリーズ
・Panasonic GF1またはGF2
レンジファインダー
・バルナック型ライカ (M型は敢えて入れないでおく)
・コシナ BESSAシリーズ
・Carl Zeiss Zeiss Ikonシリーズ
・コニカ35シリーズ
・オリンパスペン(フィルム)シリーズ
他にも、「パンケーキレンズを付けたペンタックスMXは?」「いやいやオリンパスOMシリーズにパンケーキというのも捨てがたいでしょ?」とか色々頭をよぎるものもあるのだが、とりあえず、話を簡単にするために上記の候補に留めておく。


さて、ひとつひとつのカメラに対して、理由や感想は色々書けるのだが、全部書くと徹夜してしまうことになるので、要約のみ書くことにする(それでも十分長いが)。
まず、焦点距離の問題(35~40mmが好きで、それより広角はいらない)から以下のカメラははずす。
・MINOLTA TC-1
・RICOH GRシリーズ
・Nikon 28Ti
・Fuji KLASSE W
・SIGMA DP1X
次に、出張用バッグに忍び込ませるという関係上、収納性が重要となる。このため、レンズが仕舞えない、沈胴式でない以下カメラは外す。(なお、Sigma DP2Sはレンズ部分が出っ張っているが、許容範囲内とする)
・Konica HEXAR
・SONY NEX-5
・SONY NEX-3
・OLYMPUS PENシリーズ
・Panasonic GF1またはGF2
・バルナック型ライカ (M型は敢えて入れないでおく)
・コシナ BESSAシリーズ
・Carl Zeiss Zeiss Ikonシリーズ
・オリンパスペン(フィルム)シリーズ
ところで、Konica HEXARだが、 デザイン的には、M型ライカのような雰囲気があり、好感が持てる。しかし、F2の明るいレンズを載せておきながらシャッタースピードが1/250までってのはどういう了見なのだろう?日中は開放で撮るなということか?だったらF2を載せる必要はないわけで(明るいレンズは、部屋撮り対策なのか?)。せめて1/500までは頑張ってほしかった。欲を言えば、1/1000だが。
さて、残ったのは以下の機種。
・Contax T2
・Contax T3
・Contax TVSシリーズ
・Nikon 35Ti
・Leica Minilux
・Leica CM
・Fuji KLASSE S
・SIGMA DP2S
・Leica X1
・コニカ35シリーズ
これらについて、それぞれ考えてみた。(価格は2010年11月末時点の中古価格の相場)
【Contax T2】並品で25000円前後
38mmのSonnarはまったときの絵は間違いなく空気感を捉えている。ローライ35Sでも体感済みであり、ネット上の作例も十分その実力を証明している。また、元祖高級コンパクトと言われている歴史的な銘機であり、コンタックスTシリーズ中最も愛された機種でもある。高級コンパクト使いの人には、軒並み評価が高く、大抵の人のおすすめに入っている。またサファイヤガラスを使用したファインダーや、レリーズボタン等は、バブル絶頂期でこそ作られた奇跡的なスペックとも言え(趣味が悪いと揶揄する人もいないわけではないが)、そういった意味でも持っておいて損はない。
しかし、・・・中抜けしやすいAFの癖(カメラ屋いわく、36枚中5〜6枚は中抜けする)とアクティブAFが微妙である。あと、センスの問題だが、僕はなんとなくデザイン的に好きになれない。。もう少し、四角なフォルムが好きなのだ。サファイヤはそのままでいいのだが。あと、なんだかんだ言って、意外と大きい。最近のコンデジから考えると、「コンパクト」と言うにはそれなりに勇気がいるサイズ感である。また、発光モード(フラッシュの設定)が毎回電源を切る度にオート設定(つまり暗いと必ず光ってしまう)に戻ってしまうのがいただけない。フラッシュたかず、頑張ってもらいたいときには、いちいち設定を変更しなければならない。
【Contax T3】並品で45000円前後
レンズは35mmとやや広角でいまいちだが(僕にとって最高の焦点距離は35mmフィルムの対角線と等しい43mm)とはいえ、コンパクトさと信頼性の高いパッシブAFがある。デザイン的にはT2よりも好きだ。(なお、一般常識としては、T2のデザインがTシリーズでは最高であり、T3のデザインはいけてないとされている。)
T3が僕にとって評価が高いのは、AFロックボタンを独立させているということだ。
コンパクトカメラはファインダーでピント位置を確認することができないため、このロックボタンはレリーズ半押しよりも信頼性が高く、かなり食指を動かされた。また、最短撮影距離も35cmと短く、物撮りや料理撮りにも利用できそうである。サイズも小さく、軽い。AFの中抜けもかなりの程度改善されているようで、高級フィルムコンパクトカメラとしてはスペック的には最強だと思う。
ただし、弱点はある。発光モードの設定である。電源を切るとやはりオート発光モードに戻ってしまう。この点は、T2から改良してほしかった。。
【Contax TvsまたはTvs II】並品で25000円前後
デザイン的にはT2、T3よりもさらに好きなのだが(レンズの存在感が逆にいいバランスを醸し出している),まずでかいこと。それから、ズームの写りがどうなのか?ということ(作例がいまいちなのが多い)、そして、「2倍の光学ズーム」より、「明るい単焦点」をと考えてしまうことから、どちらかと言えばT2やT3の方を選んでしまう。
【Fujifilm KLASSE S】
38mmのフジノンレンズ搭載。焦点距離はほぼどんぴしゃなのだ。しかし、持ってみるとその触感は残念ながらチープ。
さらに、、比較的登場が遅かった現行機種にも関わらず、撮影モードが電源を切る度に初期化されるという、過去の高級コンパクトフィルムカメラが踏んだ轍を踏襲してしまっている※。初期状態の発光モードが「ストロボ使用モード」になっているため、やはり、いちいちモードを直さないといけない。実に残念である。その点が回避できれば、迷わず選んでいただろう。

※2011年1月8日追記
この点、間違いでした!全てのKLASSEファンのみなさま、すみません。
カスタムモードで設定できるのですね。
むぅ、これで選ばない理由はなくなった。KLASSEはいいカメラです。

【Nikon 35Ti】
この機種に関しては、実機を触ることができなかったので使用感等はわからないが、ひとつ言えるのは、あの特徴的な「くるくる針」(焦点距離と絞り値の表示がアナログ時計のような表示)にそれほど興味がないということである。いいか・・・なぁ?
デザインはT2を模倣しただけあって、正面画像は結構端正なのだが、、。まぁ実機を触ったら別の考えが出てくるかもしれないが、35mmとやや広角気味なので、とりあえず保留。
【Leica Minilux】並品で25000円前後
腐ってもライカ、と言われるライカの高級コンパクトフィルムカメラ。
何度か店頭で触ったが、デザインは端正な四角いフォルムで好感が持てるものの、いかんせん結構でかい。四角い筆箱を握っているような感覚である。
また、例によって発光モードの選択が電源を切る度に必要になる。これに嫌気が指して売ってしまった人もいるようだ。しかし、作例を見る限り、搭載レンズSummarit 40mm F2.4はかなりいい絵を吐き出してくれそうである。しかも、40mmという焦点距離が泣かせる。高級コンパクト機は得てして、35mmか28mmが選択されやすいが、その中でより標準よりの40mmを選択している点は注目したい。
【Leica CM】美品で68000円
Miniluxの後継機種である。デザインはよりM型ライカに近づき、その名前の通り、CM(コンパクトなM型)のスタイルを取っている。レンズはMiniluxと同様に、Summarit 40mm F2.4である。サイズも容積としてMiniluxより20%小型化されており好感が持てる(とはいえ、T3よりも一回り大きい。また厚みに関してはMiniluxより厚い)。そして、何より懸案事項だった、発光モードの記憶ができるのである(!)
これは他の機種が軒並み記憶喪失に陥るのに比して、大きなアドバンテージと言える。多少暗い条件であっても、フラッシュのモード変更を気にせず、電源オンとともに撮影に集中できる。これはスナッパーにとっては非常にありがたいことだ。しかし、いかんせん値段が高い。68000円あったら、Sigma DP2Sが新品で買えてしまう。。
【SIGMA DP2S】新品で68000円前後
僕がコンパクトデジカメでずーっと気になっている機種である。
FOVEONセンサーという特殊な撮像素子が搭載されており、作例を見る限り、かなり写りを期待できる(ただし、撮って出しのJPEGではなく、RAW現像を前提とした場合)。センサーサイズもAPS-Cサイズであり、コンデジの中では最大。つまり、よくボケる。その点では、マイクロフォーサーズ企画のオリンパスのペンシリーズやパナソニックのGFシリーズよりも高いスペックと言える。また、焦点距離も40mmと、僕のハートにどんぴしゃなのである。加えて言えば、昨今のコンデジに比べると大きなボディーだが、90年代〜00年代の高級コンパクトフィルムカメラと比較すると、そのボディーは「小さい」と言わざるを得ない。デジカメなので、当然フィルムを持っていく必要もなく、大容量のSDカードを使用すれば2泊程度の出張でメモリ切れを起こすことはないだろう。つまり、記憶メディアの体積を含めれば、最もコンパクトであり、出張用カメラとしては最も合理的と言える。最短撮影距離も28cmで料理撮りにも使える。このように書くと死角がないようにも思えるが、実際は弱点の多いカメラである。
まず、AFがびっくりするくらいとろい。さらに、1枚撮る毎に大体5秒程記録時間が必要になる(RAWモード)。また、デジカメの最大のメリットである高感度撮影が、実は不得意という問題もある。実用としてISO400程度で、これだとフィルムカメラと全く変わらない。デジカメならば、せめてISO1600までは実用として耐えてほしい。(スペックとして用意するのではなく、ノイズが許容できるレベルとしてISO1600がほしいのだ。ちなみに、僕の基準ではEOS 5D MarkIIでは スペックとしては感度拡張でISO25600までできるが、 実用に耐えるのはISO2000までと思っている。)そして、何より残念なのが、チープな触感と言える。デザイン自体はシャープな四角い形で好感が持てるのだが、ぺこぺこしたボタンが一気に興を冷めさせる。また、これは我慢できなくはないが、今時、背面液晶が23万ドットはないだろう。RAW現像前提の仕様とは言え、、実にもったいない。
【Leica X1】
SIGMA DP2Sと同様に、APS-Cサイズの撮像素子を有する数少ないコンパクトデジカメである。しかも、当然ライカであるから、その触感はそれなりにいいはずである(ただし、まだ実機を触ったことはないが。。)焦点距離は、35mm換算で約36mmとやや広めだが、許容範囲内。最短撮影距離も30cmと申し分ない。
しかも大きさも十分コンパクトであり、作例も文句無し。デザインはM型というよりバルナック型ライカを彷彿とさせるデザインで、非常に好感がもてる。かっこいい!それだけでもう十分買う理由は成立する。
のだが、しかし。
お値段21万円なのである。たったその一点で、黙るしか選択肢はない(笑)
【コニカ35シリーズ】
これは銘機と勝手に思っているのが、このコニカのコンパクトカメラシリーズである。時代的には、AEやAFが搭載され出した1970年代中頃から登場したシリーズで、そのデザインはある種、ライカCMを思わせる秀逸なものだ。四角い、カメラ然りとしたデザイン、それでいて片手で十分にホールディングできるサイズ。実に、素晴らしい。
のだが、しかし。
経年劣化が激しいのか、店頭で露出計をチェックしてみると、かなり弱っている機種が多いことに気付いた。やはり、そろそろ1970年代のカメラは寿命を迎えてきているのかもしれない。。ということで、いい個体に出会えれば話は別なのだが、今回は留保とする。
さて、上記のような考えを元に、じゃあどれを買おうか?と煩悶していたある日。
フラッと仕事帰りに寄った中野のフジヤカメラで、
Leica CMが、50400円で売り出されていることを発見!
しかも、美品。
前々日までマップカメラで同じく美品が68000円していたので、(もちろん厳密な状態の比較はできないが)17600円もお買い得である。
シャッターやモードの切替えをチェックし、取扱説明書が付くことを確認するやいなや、「これ、ください。」
と半自動的に言ってしまっていた。
これは神が与えた運命であり、一介のか弱き子羊に過ぎないカメラオタクの自分には逆らいようのない事態であったと言い訳しておく。
「さて、17600円浮いてしまった。」
という変な勢いで、そのままPentaxの中古コーナーに行き、結局、
「Pentax ME Super」
の並品(ただし、裏蓋とミラーボックスのモルト劣化ありで、5250円)を購入してしまった。
・・・えー、言い訳としては(笑)、まず、先に挙げたように出張用のコンパクトだけでなく、元々、Carl Zeiss Planar 50mm F1.4をフルサイズで使えるカメラが欲しかったわけである。(3つのラインのうち、2つ目である)
そのうえで、ME Superを考えると、デザイン的には四角いデザインでカメラ然りとしており、その上、Pentaxのお家芸とも言えるコンパクトサイズ。さらに、AE搭載で、シャッタースピードも1/2000まで切れる(これはキヤノンやニコンの人からすると当たり前のようだが、当時のPentaxのMシリーズでは最速である)。また、露出計がイカれると、絞り優先モードは使用できなくなり、お陀仏となりそうだが、実はこの機種は、マニャルモードとして、シャッタースピード優先モードもあるため、基盤自体が完全にイカれてしまうまでは、使い倒すことができるのである。何より、5250円でツァイスで遊べるのである。これをお買い得と言わずして、何を言うのだろうか?
というわけで、勢いでカメラ二台を購入してしまったというお話でした。
(長いなぁ)
ちなみに、Sigma DP2 Sの購入を見送ったのは、メイン機種のEOS 5DMkIIと「デジカメ」という点で競合してしまうということが挙げられる。つまり、5Dを持っていける場面では恐らく、DP2 Sは活躍しないが、Leica CMであれば「フィルムでも撮りたい」という欲求が並行して存在(つまり共存)するため、出番は減らないと踏んでいる。
また、実は来年にFujifilmから発売される「X100」がこのクラス(APS-Cセンサー搭載のレンズ固定式コンパクトデジカメ)の「真打ち」と睨んでいるからでもある。
ファインダーの見え方、それから高感度耐性、AF速度(特にここを期待)、そして質感(ここも特に期待)が非常に気になる次第である。
質感に欠けるSigma DP2、質感は高いが値段が高すぎるLeica X1、その間に入り込む形で、FujifilmのX100は地位を確立するのではないか。そして、僕の趣向もそこにどんぴしゃでハマりそうである。
楽しみが多くてうれしい限りだ。
listening to nothing