2010年3月10日水曜日

049. ついにきた。(ペンタックスの本気)


(ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!)


(つ・・・ついにやりおったぁああああああああああああああああああ!!)



不覚にも昼休み。
ディスプレイの前で、咆哮してしまった(脳内で)。
そう、(一部の人が)待ちに待っていた「ペンタックス 中判デジタルカメラ」が発表されたのだ!!

「されたのだ!!」

って強調しても、ほとんどの人には全く意味不明だと思うが、これはとてもとてもすごいニュースなのである。どれだけすごいかは、以下の引用記事を見てもらえば一目瞭然であろう(カメラ好きには)。

出典:価格.com 2010年3月10日 11:59掲載(←掲載からわずか20分後にはチェックしていた(笑))
ペンタックス、4000万画素の中判一眼レフ「645D」
HOYAは、「ペンタックス」ブランド初となる中判デジタル一眼レフカメラ「PENTAX 645D」を発表。5月中旬より発売する。
35mm判の約1.7倍となる44×33mmのコダック製約4000万画素CCDイメージセンサーを採用。広範なダイナミックレンジによる階調再現性や質感の描写にすぐれており、圧倒的な描写性能を実現している。
また、デジタル一眼レフ専用画像処理エンジン「PRIME II」を搭載し、中判デジタル一眼レフ用アルゴリズムにより、階調豊かで色再現性にすぐれた高画質画像を実現。4000万画素の大容量画像データも高速転送が可能だ。
カメラ本体の外装には、軽量かつ堅牢なマグネシウム合金を使用し、シャシーには熱による膨張や伸縮が小さく、高い動作精度と安定性を発揮するアルミダイキャストを採用。上面と背面のLCDカバーを硬質保護ガラス製にすることで強度を高めている。
さらに、70か所にシーリングを施した防塵・防滴構造マイナス10度までの動作を保証する耐寒性能、5万回の作動に耐える最高速度1/4000秒の新開発シャッター機構などを装備。大型の撮像素子を搭載しながらも、156(幅)×117(高さ)×119(奥行)mmで重量約1480gと、機動性にすぐれたボディサイズを実現している。
機能面では、新開発の高精度11点ワイドAFセンサーを装備し、撮影時の光源情報も取り入れることで、高精度なオートフォーカスに対応。ガラス製のトラピゾイド(台形)プリズムのファインダーを採用し、視野率約98%の広視野で撮影が行える。
液晶モニターには、約92.1万ドットの3.0型液晶モニターを搭載。上下左右それぞれ約170度の視野角により、ローアングル・ハイアングル撮影なども快適に行える。外光の反射を抑えて映り込みを軽減する「AR(Anti-Reflection)コート」が施されており、日差しの強い屋外でも見やすくなっている。
このほか、バッテリーには大容量のリチウムイオン充電池を採用し、1回のフル充電で約800枚の長時間撮影が可能。カードスロットとして、SD/SDHCカード用のスロットを2基装備する。価格はオープン。


ね?
もう今年一番のビッグニュースとして認定してもいいくらいである。
そもそも、AF自体が珍しい中判カメラで、4000万画素のCCDで、防塵防滴もして、マイナス10℃まで耐えて、重量もレンズを合わせてもせいぜい2kg程度(LズームとEOS-1Vの組み合わせと大差ないレベル)、SDHCカードも使えて、それなりにデータの移動速度も確保されているだなんて・・・!!

「ペンタックスが本気になりよった・・・!!」

とビシバシ感じらざるをえないっ・・・!

と同時に、

「ちょっと遅いよ。。」

というのも本音である。
何を隠そう、僕はペンタックスユーザー歴3年ながら、2009年末にキヤノンに乗り換えた、言うなれば「裏切り者のユダ」なのだ。

当時、僕はどうしても「35mm判フルサイズ」をやりたかったのだが、ペンタックスのデジタル一眼レフはみな、小振りなAPS-Cサイズのものばかり。
フラッグシップ機である「K20D」の後継機として、「K-7」という機種が発表されたが、それもAPS-Cサイズ。
その小型高性能、「プレミアムスモール」という商品コンセプト、操作性やファインダーの見え方、グリップの握りやすさ、カスタムイメージの豊富さなどが高く評価され、確かによく売れたが、「35mmフルサイズ」をやりたい自分としては「APS-Cでフラッグシップ?このサイズでフラッグシップなの?」と、不満を感ぜずにはいられなかった。

K-7の後継でフルサイズが出るだろうか?)

僕はしばらく迷ってから、「もう待ってられない!だって青春は今だもの!」と結局、フルサイズデジタルを豊富に出しているキヤノンに乗り換えたのだった(とはいえ、いきなり35mmフルサイズデジタルのカメラは高すぎた(25万くらい)ので、35mmフルサイズのフィルムカメラEOS-1Vを中古(7万くらい)で買ったのだが)。

さて、そんな苦渋の別れを告げたペンタックスだが、今回発表した「中判機」はそのフルサイズのさらに1.7倍(!)の撮像素子を有するカメラである。
つまり、僕が欲していた「35mmフルサイズデジタル」を超えて、「中判デジタル」までぶっ飛んでしまったのだ。

・・・しかし、昔からペンタックスというのは不思議なラインナップを揃えるメーカーである。

銀塩時代を振り返ってみると、
1980年にフラッグシップ機「ペンタックスLX」が「世界初の密閉構造を持つ小型、堅牢ボディー」のコンセプトで作られ絶賛された(ちなみに、この絶賛されたコンセプトを最新のフラッグシップ機「K-7」は引き継いでいる)が、それ以降、後継と呼べるような高性能フラッグシップ機は登場せず(あえて言うと1/8000秒のシャッタースピードを出したZ-1か)、結局、いつのまにやらデジタルの時代を迎えてしまった。
LXの後に発表されたMZシリーズも、MZ-3までは発売されたがその進化形と目されていたMZ-1は登場しなかったし、最後の銀塩フラッグシップ的位置づけとして発表されたMZ-Sは、キャノンやニコンの中級者向け機種とそれほど大差ない性能で、ペンタックスファンをガッカリさせた話はあまりにも(ペンタックスファンには)有名である。)

しかし、その一方で、ペンタックスの「中判銀塩一眼レフカメラ」は名機と呼ばれるものが多く、今でも根強いファンがいる。
僕が顔を出させてもらっている社会人サークル「ニーチ」でも、よくペンタックス6×7やペンタックス67IIを持っている人を見かける。いわゆる「化けペン」と呼ばれる機種で、一見すると「異常にどでかい一眼レフカメラ」だ(そのため、「お化けペンタックス」=「化けペン」と呼ばれる)。
(なお、中判カメラは、伝統的にウエストレベル(腰の当たりに持ってファインダーを覗き込むタイプのカメラ)が多いが、ペンタックスだけはなぜかアイレベル(ファインダーを目の前に持ってきて撮影するタイプのカメラ。いわゆる一眼レフカメラはこれに当たる)にこだわって重たい中判であってもアイレベルで作るのだ。この妙なこだわりは、「無骨なカメラメーカー」という感じがして好感が持てる。)

また、雑誌のコンテストでも、特に風景部門でペンタックスの中判カメラは未だにちらほらと見かける。
やはり、中判フィルム特有の広い階調再現性は、たとえ相手が35mmフルサイズデジタルであったとしても、未だに優位性を保っているのだろう。

さて話を新製品に戻すと、フィルムであってもフルサイズデジタルに優位性を持つ中判カメラが、(たとえ645と比較的小振りな中判とはいえ)4000万画素のCCD素子を備えたわけである。(※僕の認識としては、同じ撮像素子サイズであれば、フィルムよりデジタルの方が「解像度」という観点では勝っていると仮定している。)

これはとんでもないモンスターがやってきたもんである。

35mmフルサイズは出さないのに、さらに大きな中判デジタルは出す。」

というペンタックスの思い切り方は、ある種「弱小メーカーなりの戦略」なのかもしれない。

正直言って、35mmフルサイズのカテゴリーで、今更キヤノンやニコンを追いかけても、到底勝てる戦ではない。
そもそも、これら2大メーカーには、35mmフィルム時代から続く「35mmフルサイズに最適化された名レンズ」が多く在りすぎる。
このレンズ群にキャッチアップしなければ、例え、35mmフルサイズデジタルのボディーを出したとしても、競争優位性は得られないのだろう。そして、それはもはや不可能に近い。

とすると、残りは、キヤノンやニコンが手を出さない「中判カメラ」となる。
実に合理的。
弱者の論理なのかもしれないが、その一方で「生き残りをかけた必死の一手」とも取れて、実に感慨深いのである。

さて、色々と思うがままに書き綴ってきたが、ここにきて唯一の問題は「お値段」である。
実際,中判カメラのデジタル版というのはマミヤ等が既に手がけてきた。
その価格というのは、一番安いもので・・・

マミヤデジタルパックM18/ 645DF/AF80mmDキット
146万1520円なり。

・・・。
150万(笑)

ちなみに、上位機種ともなると、

マミヤデジタルパックM31/645DF/AF80mmLSDキット
205万5740円なり。

・・・。
200万超えちゃってる(笑)

うーん。
645であっても、中判デジタルってめっちゃ高いということか。
では、ペンタックスの中判は一体いくらになるのか?

50万未満だったら、これは完全に虜にされるな」

と思っていたが、どうやら本体価格は

80万円らしい。(by読売新聞)

ううーーん。
ちょっと、高いな。。

マミヤに比べると、レンズ含めて100万円は切るから安い(と言えば安い)のだけれど、元段階(まだデジタル初モデルで数値性能をどこまで信じていいのか未知数)でボディー単体で80万はきつい。

とはいえ、愛すべきペンタックスの「反撃の狼煙」が上がったのなら、
歓迎すべきことだろう。

ちなみに、マウントはキヤノンに乗り換えたわけだが、
それはあくまでも35mm一眼レフカメラでの話である。

中判はそもそもマウントの径から違うので、全く別もの。
35mmはキヤノンで、
中判はペンタックスでも、まっったく!自然なのである。
そう、ファーストクラスでフライトアテンダントが食事中の乗客にワインをサーブするのと同じくらい自然なのである。

つまり、障壁はない。
あとは、先立つもの、かぁ。
それが一番問題だったりして。


listening to 「All Hope Is Gone /Slipnot

2010年3月6日土曜日

048. 徒然なるままに(マイル、機材)


今年の旅計画が大体決まった。

 5月にギリシア。
 8月にエジプト。

である。
今年はこれまでの「直前に旅先を決めようとすると航空券の選択肢がすごく少なくって困った」という反省を生かして5月のアテネ便だけでなく、8月のカイロ便までガッチリと押さえてある。

ギリシアにエジプト。

今年は、古代都市を巡る年になりそうである♪

それにしても、ギリシアにエジプトと短期間に出費の多そうな旅を二連続して・・・お金は大丈夫なの?という心配をされる心優しい方もいらっしゃるかもしれない。ご安心を。

実は、エジプトの方は、貯まっているマイルで行くため、費用負担としてはサーチャージと空港使用税の往復のみで、12000円ポッキリなのである。

つまり、片道6000円でエジプトに行けてしまう(!)
(大体、静岡県三島市に新幹線で行くのと変わらない)

なんというミラクル。
マイルってなんてすばらしいんだろう。
「幸せってのは気付かないだけで近くに在るんだよ」
とはよく言われるが、このことだったのか!
とひとしきり感動している次第である。

実はこれまで「マイルで行けるのは空席の多い閑散期だけ」と思い込んでいたが、ANAの場合、提携しているスターアライアンス系列の航空会社の航空券もマイルで買えるため、実はお盆の時期でもぜんぜんOKだったのだ。
この事実に気付くのに3年もかかった(笑)

(実を言うと・・・これまでも何度か繁忙期にマイルでの航空券をチェックしたことがあったが、いつもANAのサイト上で「行きの便は取れるのに、帰りの便は取れない」という画面表示になっていてあきらめていた。しかし、これは大きな間違いで(笑)、「行きの便の予約を済ませないと帰りの便の表示がアクティブにならないだけ」だったのである(!)なんという紛らわしさ。とはいえ、気付いてしまえばこっちのもの。スターアライアンス系列の会社は全世界にネットワークを張っているので、かなり選択の幅は広がった。)

というわけで、これまでGWやお盆や年末は完全にマイルを使うことを諦めていたのだが、これからは積極的に使って行こうと思う。

実際,これが最も効果的なマイルの使用方法ではないかと思うのだ。
というのも、例えば今回のエジプトの場合、

6万マイル

でカイロ往復が可能だ。
一方、格安航空券で行こうとした場合、お盆の時期は航空券代だけで大体15万円くらいになる。
通常、マイルを航空券ではなく、商品に換えようとすると、
1円=1マイル
なので、6万円分の商品と引き換えることになるが、
航空券の場合、15万円分の航空券と引き換えることになるのだ。
つまり単純に考えて、9万円分のお得感がある。

このような現象が起こる背景として、「航空券はシーズンによって価格が2〜3倍に変動するが、マイルでの購入の場合は年間を通して変動がない」ということがある。
例えば、ヨーロッパは常に5万5千マイルで行けるのである。
なんという素晴らしい抜け道であろうか。

マイルが貯まっている方は、「繁忙期にマイルで海外に行く」という選択肢を検討してみたらいかがだろうか?
ANAなら、スターアライアンス系列の航空会社、JALなら、ワンワールド系列(またはスカイチーム系列)の航空会社が狙い目である。

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さて、ギリシアでは、奇岩風景で有名な「メテオラ」と、青いエーゲ海と白い街並が美しい「サントリーニ島」や「ミコノス島」を巡る予定だ。

ここで、ハタと気付いたことがある。
以下、写真に関することなので、写真に特段の興味のない方にはチンプンカンプンな話になること請合いなので、そこのところはひとつ見逃してやってほしいです。はい。)


気付いたこと(1)
「いい望遠レンズが欲しいなぁ。」

【物欲のロジック】
メテオラは、恐らく数十メートル離れたところから、奇岩風景を撮影することになるだろう。
望遠レンズが必要だ。
しかし、手持ちの機材では、「タムロン18-250mm F3.5−5.6」という高倍率ズームしかない・・・。写せることは写せるが、これではかなりのっぺりした写真になってしまうだろう。
Canon EF 70-200mm のLレンズ(ハイスペックレンズ)が欲しいなぁ。

といった流れで、ジワリジワリと物欲が成長し出した。
つい3ヶ月前に標準ズームのLレンズ(EF24-70mm F2.8L USM)を買ったばかりなのに、気が早いものである(苦笑)

さて、買うかどうかは抜きにして、色々と検討しておくことは無駄にはならない。というわけで、少し整理してみると、Canonの望遠ズーム領域でのLレンズは、F2.8とF4の二つの明るさがある。

F2.8のもの(いわゆる「大三元」の一角を担う隊長クラスのズームレンズ)
  EF70-200mm F2.8L IS USM 28万円(手ぶれ補正機構「IS」付き) 
  EF70-200mm F2.8L USM  20万4千円(手ぶれ補正機構なし)

F4.0のもの(いわゆる「小三元」の一角を担う副隊長クラスのズームレンズ)
  EF70-200mm F4L IS USM  15万8千円(手ぶれ補正機構「IS」付き)
  EF70-200mm F4L USM   11万8千円(手ぶれ補正機構なし)

ちなみに、「大三元」とは麻雀の役満に喩えられる以下の三本のレンズを指す。
・EF16-35㎜F2.8L(Ⅱ)
・EF24-70㎜F2.8L
・EF70-200㎜F2.8L (IS)
つまり、F2.8通しのズームレンズのことで、Canonの最上位ズームレンズと考えればよい。これらは、スペックも高いがお値段も高い。三本そろえると、73万円ほどかかる(定価で)。

一方、小三元とは、
・EF17-40㎜F4L
・EF24-105㎜F4L IS
・EF70-200㎜F4L (IS)
のF4通しのズームレンズのことを指す。こちらは、明るさ(F値)こそ大三元に劣るとはいえ、Lレンズらしく蛍石レンズを初めとした贅沢なレンズ群が使用されており、軽さや利便性の高さで人気がある。こちらは三本そろえると、43万円ほどだ(定価で)。

さて、3ヶ月前に大三元の標準ズームレンズ( EF24-70mm F2.8L USM)を手に入れた自分としては、役満を目指して「EF70-200㎜F2.8L (IS)」を買うべきだろうか?

これがひとつ考えどころである。
実際、F2.8とF4の間には、およそ10万円もの価格差がある。
シャッタースピード2段分(F2.8→3.5→4.0)の差が10万円。
うーん。

さらに問題は、F2.8のLレンズは大体1.4kg程の重量があり、かなり重たいということだ。
一方、F4のLレンズは、大体800gと約6割程度の重さで取り回しが楽である。

例えば、標準ズーム用に一眼レフカメラ1台、望遠ズーム用に一眼レフカメラ1台という2台体制にした場合、

カメラ本体(EOS-1V)が950g×2=1900g
標準Lズームが950g
この時点で、2850gである。

通常、戦場で兵士に持たせる武器は4kg以内とされている。
4kgを超えると、兵士の体力消耗が大きいからだ。
となると、(もちろん僕は戦地に向かう兵士ではなく、観光地に向かう写真好きに過ぎないが、兵士に無理なものは僕にも無理に決まっているので、この例に習うとすると)残された望遠ズームレンズとして許容される重量は、

4000g-2850g=1150g

である。実際は、予備のバッテリーや交換用のフィルムを持って行くため、1kg以内が限界だろう。
そう考えると、だ。

重量1.4kgのF2.8大三元より、重量800gのF4小三元の方が相応しい、という結論になる。

しかも、風景をメインに考えた場合、絞りはある程度絞って(大体、F8〜11くらい)使うので、そう考えるといたずらに明るい大三元を目指さなくてもいいのではないか?というのも真っ当な指摘である。

もしポートレートや野鳥、それからF1やスポーツの撮影をやるのなら、大三元の方がいいのだろうが。。

さて、そんなことをなんとなく考えていたら、つい昨日(2010年3月5日)、大三元「EF70-200mm F2.8L IS USM」の後継レンズ「EF70-200mm F2.8L IS II USM」が発表になった。

出典:価格.com「キヤノン、「EF70-200mm F2.8L IS II」を19日発売」
http://news.kakaku.com/prdnews/cd=camera/ctcd=1050/id=10580/

この新型は、これまでシャッタースピード3段分の手ぶれ補正だったものを4段分にまで引き上げたという。
もともと、小三元の「 EF70-200mm F4L IS USM」がシャッタースピード4段分の手ぶれ補正がついていたことを考えると、当然と言えば当然の進化だろう。

さて、このニュースを見て僕が思ったのは、

「よっしゃー!型落ちした EF70-200mm F2.8L IS USMが安くなるぞ!
 やっぱ大三元いっちゃうか!
 重さくらい気合いでカバーだ!アホ)」

と狂気乱舞していたのだが、実際の価格下落は・・・なんと「なし」であった(!)
っていうか若干上がってきてるのはなぜなんだ!?


出典:価格.com「 EF70-200mm F2.8L IS USMの価格変動履歴」

3月6日12時現在、最安価格は17万3800円。
2月末から約7000円値上がりしてんですけど・・・。
これから下がるのかなぁ。
うーん、わからん。

それにしても、ロジカルには「F4」が最適だと結論を出しておきながら、
「値下がりするかも」という(誤)情報だけで、あっさりと結論を否定して、
「よっしゃー!やっぱF2.8だ!」って盛り上がる奴って・・・アホすぎだ(笑)

結局、今はまだ「明るさ至上主義」なんだろうなぁ。
あと、相撲(=屋内スポーツ)を撮る可能性も考える(磋牙司関をマジで撮りにいきたい)と、F2.8はありがたいんだよなぁ。
うーん、まだしばらく悩みは続きそうである。。


気付いたこと(2)
「フルサイズデジタル一眼レフが欲しいなぁ。」

【物欲のロジック】
今年になってから、
Canonの35mmフィルムカメラのフラッグシップ機「EOS-1V」と、
ネガカラーフィルムで世界最小粒度のコダック「Ektar 100」を組み合わせて撮影を行い、
現像したフィルムを、EPSONのハイエンド市販機種「GT-X970」でPCに取込んで写真を見ている。

恐らく、上記の組み合わせは一般人が手の出せるレベルでは、35mmフィルムカメラにとって最適な環境だと思う。(たぶん)

しかし・・・はっきり言って、「解像度」だけを取ると、どう頑張ってもフィルムはデジタルに勝てそうにないというのが僕なりの結論だ。
中判フィルムは除く。おそらく645でもかなりいい線いくはずだ。6×6くらいからは、フィルムの方が勝っているだろう。)

写真好きの友人(ユウサク)も言っていたが、正直言ってAPS-Cのエントリーモデルにすら解像度という点では負けそうである。
(ただし、GT-X970の細かなチューニングを繰り返したら多少変わるかもしれない。)

ここに来て、僕の認識は以下のようになりつつある。

1)デジタルは「解像度」(細かく写し取る)という点においてフィルムに勝っている
2)しかし、フィルムにしか出せない写真らしさ(これをうまく言葉で表現するのは非常に難しい。言うなれば、「雰囲気」や「空気感」か。もう少し客観性を持たせるなら、「階調性」か「中間色の豊かさ」または「ボケの素直さ」と言ったところだが、なんとも言いがたい。)は未だに残っている。その特性は、特に人物を写し取るときに遺憾なく発揮される。(加えて言うと、Ektar100はその特性がかなり強い。実に、いいフィルムである。)
3)恐らく、デジタルとフィルムは「全く別の道具」と考えた方が理解しやすい。
 具体的には、
 高精細な風景写真デジタル
 雰囲気重視の人物写真フィルム
 という使い分けをすると、「一番幸せな撮影環境」が手に入りそうだ。

特に、ギリシアでは「白く美しい街並」が待っている。
これは実に結構なことだが、写真撮りとしては「露出が難しいなぁ」と思ってしまうのである。

フィルムカメラだとどのように撮れているかその場で確認できないため、その恐怖は倍増する。
と、すると、「デジタルがいいなぁ」となる。

また、島のなだらかな丘陵に沿ってびっしりと続く街並は、できれば「高精細」に残したいと思うのが当然の人情であろう。
と、するとだ。やはり、「圧倒的にデジタルがいいなぁ」となる。

さらに、せっかくLレンズ(イメージサークルが35mmのフルサイズをカバーするように設計されている)持ってるなら、「もう断然フルサイズデジタルがいいよねー。」となる。
ごく自然に!
川が高地から低地に流れるように、
ごくごく自然な流れとして、「フルサイズだよね!」となるのである。

そうなると、「やはりEOS 5D Mark2ですね。」と、
もうこれまたごく自然に決まってくるわけである。

しかし、最近気になる流れとして、
EOS 7DがAPS-Cで1800万画素。
EOS Kiss X4もまたAPS-Cで1800万画素。
つまり、両者は共通のCMOSセンサー(の基盤)を使用していると見ていいだろう。

一方、EOS 5D Mark2は、フルサイズCMOSセンサーで2110万画素である。
一見すると、5DM2の方が7DやKissX4より画素が多いように見えるが、単位面積当たりの画素数という点で考えると、

7DとKissX4:  1800万画素/(APS-C:22.3mm×14.9mm)= 5.42万画素/mm^2

5DM2: 2110万画素/(フルサイズ:36×24mm)=2.44万画素/mm^2

ということで、7DやKissX4の方が、2倍以上の密度で画素(マイクロレンズ)が配置されていることになる。

ということは、現時点では7DやKissX4がお買い得、ということか?
いや、それよりも重要なのは、次の5D Mark3または3D(?)がとんでもない画素数になる可能性があるということの方だろう。

単純に、7Dに使用されているCMOSセンサーの基盤をフルサイズにすると、
4683万画素のフルサイズCMOSセンサーになる(!)

うおお。とんでもねぇ。
まさに、「モンスター」や。
7Dの触れ込みが「イメージ モンスター」なので。)

うーん、それにしてもハイエンド機種EOS-1D Mark4でさえ1610万画素、Mark3でも2110万画素なのに、そんなとんでもない高画素機は出るのだろうか?

技術的な問題がある?
やる意味がない?(確かに、A1サイズに引き伸ばす人はほとんどいない。が、トリミングで実質ズームにするという手法は結構使えると思うのだが)
容量食い過ぎ?(でもそれは、モードで選択すればいいだけの話だし。)
むしろ、高画素化、高感度化より、ノイズの少ない低感度をきちんととれるようにしろ?
(なるほど、なるほど確かにそれも大事だよね。)

と、まぁ。

なにはともあれ、新機種が楽しみだし、新機種でなくとも、EOS 5D Mark 2は十分に魅力的なわけで、明日28歳の誕生日を迎える自分としては、この強力な物欲をいかにして抑えることができるのか?はなはだ自信がない(笑)

うーん、実に幸せな毎日だ。

listening to 「Across the Universe /クラムボン