2014年1月26日日曜日

177. こたえあわせ(X-T1のペンタ部)



2013年12月25日の記事「ハイレベルコミュニケーション」で、富士フイルム Xシリーズの一眼レフスタイルの新型機について書いた。


http://7billionth-essay.blogspot.jp/2013/12/167.html


この記事で注目していたのは、ペンタ部(実際にはEVFなのでペンタプリズムは入っていないが慣例としてそう書くことにする)のロゴだ。

そこでは、

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もしも「ボディーがFUJICA様の直線基調デザインであった場合」という前提条件において、あり得るパターンは、


FUJIFILMという通常の社名ロゴでくる
他のXシリーズ同様、全面には社名なしで、ペンタ部にも何も書かれない
FUJIFILMという社名は入るが、字体を直線基調に変える
FUJICAブランドの復活で、FUJICAというロゴが入る

くらいかと思う。

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と予想していた。
答合わせをすると、









画像引用元:デジカメ info http://digicame-info.com/2014/01/x-t1-4.html

ご覧の通り、「1.通常の社名ロゴ」となった。(とはいえ、この画像自体は正式発表されたものではないので、プロトタイプの可能性は残っている)

このロゴについては、予想通り賛否両論あり、引用元であるデジカメinfoのコメントを見ると大変面白い。自分と同じように、このロゴについて熱く考える人達が多くいると思うと、なぜか不思議と勇気づけられる(笑)

中には、すごい熱心な人達がいて、ロゴをニコンDfのようにレトロなフォントに変えた合成画像や、FUJICAブランドにした画像を投稿されている。




ジェイコプスラダーさんによる合成画像(引用元 ttp://digicame-info.com/2014/01/x-t1-4.html


ジェイコプスラダーさんによる合成画像(引用元 ttp://digicame-info.com/2014/01/x-t1-4.html



R.Tさんによる合成画像(引用元 ttp://digicame-info.com/2014/01/x-t1-4.html


元のリーク画像では、やや富士フイルムのロゴが小さく、余白が多い。このため、R.Tさんはロゴを18%拡大して納まりのいいサイズに変更している。
なるほど、同じフォントであっても、印象は大分異なっている。

さて、みなさんはどれがいいだろう?

僕は直線的なフォントを用いたFUJIFILMが好みだ。
しかし、以下のように色々と思案した末、現行のロゴでもいいような気がしている。


このロゴについて、富士フイルム社内でどれだけ議論があったかは分からないが、どうやらこの新型機X-T1は、「富士フイルム80周年」の記念モデルらしい。
そのような文脈で考えると、現行の社名ロゴ以外にありえなかったように思う。

写真のフイルム自体は、もはや慈善事業のような、収益を生み出しにくい事業になってしまっている。それでもフイルムという名称が入った社名を変える事無く、フイルム事業の対極にあるデジカメ事業や、撮像センサーの開発や、化粧品や医薬品、医療機器といった異分野へも積極的に挑戦している。確か、富士フイルムの売上げのうち、フイルムが占める割合は5%程度に縮小していたと思う。つまり、残りの95%は、新たな挑戦によって生まれた。(そして、その挑戦が実を結ばなかったら、この企業は倒産していたか、かなり縮小していた)

コダックのように倒産することなく、今でも写真のフイルムを作り続けている(銘柄は減ったが)。こう考えると、写真文化への貢献度という意味で、他のカメラメーカーとは違った立ち位置にいると思う。

「フイルムも含めた写真文化の継承者」として、FUJIFILMというロゴを掲げるのであれば、それでいいように思っている。

さて、後は正式発表と、質感性能だ。
触れたときに「凝縮感」を感じられるような造りを願いたい。大変楽しみである。