2011年3月14日月曜日

081. 東日本巨大地震(その影響)

3月14日、今年は月曜日だが、有給休暇を取ることになった。
今回の大地震により、発電所が複数停止した。
これによる大規模な停電を防ぐため、「計画停電」を実施することとなった。
東京電力は関東圏を5つのグループに分け、それぞれ3時間毎、順番に「計画的な」停電を行うことで、関東圏全体のブラックアウトを避けようという計画だ。
しかし、時間がなかったこともあったのか、どの地区がどのグループに属しているか?その詳細が明らかにされる前に、計画停電の実施時間を迎えてしまった。
例えば、さいたま市は第2グループにも、第3グループにも、第4グループにも名前が挙げられているが、全てに該当するわけではなく、さいたま市◯◯区の「◯◯区」によってグループが異なる、または、さいたま市◯◯区△△〜丁目の「△△〜丁目」の段階でグループが異なるらしい。しかし、そこまで細分化されたリストが出来上がっていない(東京電力のHPにさいたま市◯◯区まで記載されたリストは掲載されているが、結局その段階であっても複数のグループが表示されていて、実際に自分の所がどのグループなのかの判断はつかない)さらに、細分化され過ぎていてその全容を伝えることがマスコミには不可能となり、その結果、社会全体で
「計画停電は行われるらしいが、自分の所の停電はいつ計画されているのか分からない」
という状態になってしまった。
さらに悩ましいのは、JRや私鉄だろう。
路線は複数のグループの地区をまたがって運行されており、いつ、どのタイミングで電車を止めればいいのか、動かせばいいのか、計画が非常に立てづらい状況になってしまった。
その結果、埼京線や武蔵野線は始発から運休を決定し、現在、2割程度の運行となっている。
駅には人が溢れ返り、
改札にすら辿り着けない状況だ。
2割の運行ということは、通常の5倍の人が車内に流れ込むことになる。
平常時でさえ、120%超の人を乗せているにも関わらず、それが5倍となったら、車内はとんでもない混乱に陥るはずだ。
さらに、計画停電を実施した場合、そのエリアの全ての信号機は停止する。
そこを警察官が手旗信号で補うというのだが、グループ分けがここまで複雑だと、どの信号機に警察官を配備すればいいのか?
その配備にどれだけの警察官を割いてもいいのか?
(当然、地震直後なので、人心は泡立っており、信号機も上記のような状態のため、交通事故やトラブルが通常より多くなることが予想される。信号機に割ける人員数と、治安を守るための人員数の采配を誰がどのようにして振るうのだろう?)
「計画停電」がその名の通り、「計画的」となることは非常に難しいことを痛感させられる。
実は、9時57分時点で、第1グループと第2グループの計画停電は結果的に、実施されなかった。
しかし、電車のダイヤ自体は計画停電を前提として大幅に変更されている。
その結果、上記のように電車は動かない、動いている本数が非常に少ない、その結果、ホームに、改札に、車内に人が溢れ返り非常に危険な状態になっている。
僕は、早々に諦めた。
今日は持ち帰った仕事を自宅でやることとし、
家からは出ないことにする。
冷静になり、経済の方に目を向けてみると、案の定、日経平均は大幅に値を下げており地震直後の10254円から528円安の9725円となっている(9時42分時点)。1万円を割ったのは3ヶ月振りだが、この後も続落する可能性が高い。
テレビをつけると、大津波の被害にあった東北沿岸部の痛ましい映像が繰り返し流されている。首都圏の交通の混乱など、津波の被害に比べれば本当に小さなものだと感じる。
岩手や宮城、福島、茨城、新潟、長野を始めとする震災、津波の被害に遭われた全ての方々、一刻も早い救助と安全な生活への復帰を心からお祈りしています。
まだ余震は続いている。
今回の地震を憶えている範囲で振り返ると、
3月11日
【午後2時45分頃】
三陸沖を中心に3度の大きな地震が発生。その大きさは日本の観測史上最大M9.0だった。
【午後3時15分頃】
岩手、宮城、福島の沿岸部を巨大な津波が襲った。リアス式海岸はその形状上、津波を大きくさせやすく、また、外海に面した港町が多かったため、20mを超える巨大な津波が街を「飲み込んだ」。
飲み込む、という表現は全く大袈裟ではない。
車がおもちゃのように飲み込まれ、木造の家は浮き上がり、津波の進行とともにスライドし、街であった場所が丸々瓦礫の山と化してしまった。宮城、岩手、福島の複数の街で200〜300の水死体が確認されたが、浸水した地域は非常に危険で、「確認」はできても「確保」はできない状況が続く。
街全体が壊滅状態に陥った人口16000人の宮城県南三陸町で、約9500人と連絡が取れず行方不明となっている等、死者数が今後もどうなるか把握できない状況が続いている。
3月14日午前8時時点で、死者1598人、行方不明者1720人と報じられているが、既に未曾有の事態であることは間違いない。
3月12日
【午前4時頃】
長野県北部、新潟県十日町、津南町に震度6弱の地震が発生
【午前8時頃】
千葉県、茨城県でも震度4の地震が発生
そして、3月14日もまだ余震が続いている。
先ほど、起こったのは、
【午前10時2分頃】
茨城県鉾田市で震度5弱の地震が発生。
当初、三陸沖の地震であり、「東北地方太平洋沖地震」という名称が使われていたが、長野県、新潟県等も震源地となってきたため、「東日本大震災」という名称も使われ出している。
現在活発なのは、茨城県沖だ。
つまり、「震源地が動いている」のである。
この震源地をマッピングしていくと、
北米プレートと太平洋プレートとの境界(三陸沖、茨城県沖)
北米プレートとユーラシアプレートとの境界(新潟県、長野県)
に集中していることが分かる。
つまり、北米プレートの左右で地震が発生し、北米プレート全体がグラグラになってきているのが今の東日本の状況だ。
ここで気になるのは、
・北米プレートの左右で生じている余震は、これ以上大きなものにはならないか?
・沈黙を守っている北米プレートとフィリピン海プレートとの境界に変化はないか?
・首都直下にある関東フラグメントに変化はないか?
である。
これ以上、震源地の移動や、新たな出現が起こらないことを祈るのみである。
また、福島の原子力発電所、その他の東北地方の原子力発電所においては、地震による冷却水の停止、それに伴う炉心の温度上昇、圧力上昇が確認され、現在、メルトダウンを防ぐべく、必死の冷却作業が行われている。
福島第一原子力発電所では、既に通常の措置では間に合わず、廃炉を前提とした海水の投入等、緊急的な手段がとられている。
現場では、想像を絶する緊張と重圧が立ち籠めいるはずだ。
現場の作業員の方、あなたたちがしていることは日本を救うことに他ならない。どうかご無事であってほしい。