2012年5月7日月曜日

115. 久しぶりに(シャッターの多さと幸福度)

7年振りに、ゴールデンウィークを日本で過ごした。
入社以来、毎年海外旅行に費やしていたのだが、今年は撮りためた写真の整理や、今年秋に予定している写真展の作品作り、そして2泊3日の国内旅行といった具合で、比較的のんびりと過ごした。


ゴールデンウィーク中の日本は気候がいいと思い込んでいたのだが、思いのほか雨や曇りが多かった(筑波では大変な竜巻が発生したらしい)。今年が特別なのかもしれないが、雨や曇りが多いのなら、できれば南仏辺りに行って日光浴を楽しみたいものだ(南仏に行ったことないけど)。


しかし、写真の整理には辟易してしまった。
もともと写欲(写真を撮りたい欲求を勝手にそう呼んでいる)が強い方なのだが、2010年2月から今年の4月一杯までの2年2ヶ月で18900枚もの写真を撮っていた。その大部分がRAWファイルなので、データ量は推して知るべしである。
最近はさすがに懲りてきて、JPEGでの撮影を基本とするようになったが、それにしても、我ながら撮り過ぎである。


その中で、HDDの肥やしにするにはもったいない写真を選ぶわけだが、撮る瞬間に「いい」と思ったものを、さらに選ぶのだから骨が折れる。結局、数日間かけても終わらなかった次第である。


じゃあ撮る枚数を減らせばいいかというと、それでは写欲は満たされず。写欲とはほとんど食欲のようなもので、定期的に満たしてやらないと精神衛生上よろしくない。中判カメラを持ち出して、強制的に枚数を減らしてやろうと試みるも、ある程度効果があっても、結局フィルムを3〜4本一片に消費し、フィルムスキャンに手間取るということになる。


もう少し考えて撮るべきかもしれないが、撮る瞬間というのは、みなどれくらい「思考」しているものだろう?僕の場合、「何かいい」と思ったら、レンズを向け、フレーミングと合焦するポイントだけ考えて撮ることが多い。対象が静物で、何度か撮り直す機会があるのであれば、露出、被写界深度、ISO感度(ノイズ)に気を配って何回か撮り直す。それだけだ。連射も使っていない。あまり凝ったことはしていないと思う。


それにも関わらず、枚数が多いということは、恐らく「何かいい」と思うタイミングが多すぎるということだろう。他人より閾値が低いということか。何食っても「うまい!」と言ってしまう若者のようで恥ずかしいが、一方で、それはそれで幸せなのかもしれないとも思う。


シャッターというのはそのシーン(情景)に対する拍手だと思っている。これは、と思うシーンにシャッターを押す。その回数が多いことは、結局は楽しんでいるということだろう。後々が大変なのだが。


さて、明日から会社だ。
また、がんばろう。